「もう教員続けるの、無理かもしれない」
と思いながら、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
今は「やめてやる」という思いが強いかもしれませんが、勢いで辞めてしまって後悔する人が多いのも事実です。
辞める前に、ほんの少しだけ立ち止まって、後悔のない選択をできるようにしていきたいものですね。
この記事では、教員をやめたいと思っている人が、「辞める前に考えて欲しい事」についてまとめました。
サーっと読んでみて、当てはまる部分のみ拾ってみてくださいね。
疲れているとき、人は「正しく」決められない

まずは、いちばん大事なことから。
もし今、「とにかく休みたい」という気持ちが強いなら、教員退職のことや、転職活動のことを考えるより先に、まず休むことを考えてみてください。
これにはちゃんと理由があります。
強い疲れやストレスがたまっているとき、脳は「冷静に考える」よりも「今すぐこの状況から逃げたい」を優先するようになります。
すると、普通だったらもっといい選択肢があるはずなのに、「辞める」以外の道が思いつかなくなります。
冷静に判断できなくなってしまうのです。
これは気の持ちようではなく、疲れた脳に自然と起きる反応です。
だから、疲れ切った状態で大きな決断をすると、
- 勢いで辞めたあとに「一時的な疲れだったから辞めなきゃよかった」と感じる
- 教員を辞めたことで収入が途切れ、希望と違う仕事に飛びついてしまう
- 視野が狭いまま決めて、あとから「もう少し考えればよかった」と思う
という後悔が起きやすくなります。
辞めるという選択が悪いわけではありません。
ただ、大事な決断は、少し回復してから判断したほうが、後悔が少なくなるのです。
まずは休む。
相談する。
業務の負担を少し下げる。
本格的に動き出すのは、そのあとでも決して遅くありませんよ。
大事なのは「理由」より、「一時的か、構造的か」
少し落ち着いたら、次に見てほしいことがあります。
それは、あなたが辞めたいと思っている理由が「一時的なものなのか、それとも構造的なものか」ということです。
辞めたい理由は、人それぞれです。
- 業務量の多さ
- 職員室の人間関係
- 保護者や生徒への対応
- 学校の方針との食い違い
- 「教える」という仕事そのもの自分に合っていない
おそらく、この中のどれか、もしくはいくつもの理由が重なっているのだと思います。
でも、本当に見るべきは、そこではありません。
あなたが思っている辞めたいという理由が「一時的なもの=あなたや状況の変化で変えられるもの」なのか、それとも「構造的なもの=制度や社会の側の問題で、個人では変えにくいもの」なのか。
これによって、辞めるべきか残るべきか変わってきます。
いくつか、例を挙げます。
業務量の多さがきつい
Aさん:今年はたまたま体育主任になり、研究授業も当たり、さらに対応の難しい保護者まで重なって、直近3か月が地獄のような忙しさを経験。
→この場合は「一時的なもの」かもしれません。来年、主任を外れたり研究授業がなくなれば、また以前のように働ける可能性があります。
Bさん:普通に担任をしているだけなのに、毎日13時間勤務で毎週のように休日出勤。働いても働いても仕事は終わらず、睡眠時間を削って体調を崩すこともしばしば。それがもう何年も続いている。
→この場合は「構造的なもの」の可能性があります。まずは、仕事の時短術や働き方を見直す必要がありますが、それらの手段をやっても変わらない場合は、新たな働き方を視野にいれる必要があるかもしれませんね。
保護者・生徒の対応がつらい
Aさん:今年のクラスに、たまたま対応の難しい保護者がいる
→これは「一時的なもの」と考えてよいでしょう。 来年クラス替えや他の学年の担任になることで、解消する問題と言えそうですね。
Bさん:毎年、どの学年・どのクラスを担当しても厳しい意見を言う保護者が必ずいて、「先生には何を言ってもいい」という空気が地域(社会)全体に広がっている。子どもたちの中にも「先生に悪態ついても親が言ってくれるから平気」という感覚が蔓延しており、いくらクラス替えをしても他の学年を持っても地獄。
→これは「構造的なもの」の可能性があります。
教育観が合わない
Aさん:今の校長や、今年の学校の方針と合わない。
→これは異動で変わる可能性があり、「一時的なもの」かもしれません。
Bさん:文部科学省の教育方針・学習指導要領の考え方に違和感が強くなってきた。
→これは異動しても変わらない、「構造的な問題」と言ってよいでしょう。
「一時的なもの」と「構造的な問題」の見極め方は、次の質問を心の中で、自分に問いかければOKです。
「その原因は、来年や、ここ数年のうちに変わりそうか?」
ここ数年のうちに変わりそうなら「一時的なもの」。
焦って教員を退職しなくても、解決できる可能性があります。
しかし、これまでも何年も続いていて、今後も変わる気配がないなら「構造的なもの」と言えるでしょう。
教員以外の道も含めて、選択肢を見てみる意味がありますね。
つらさの原因が「一時的なもの」なら、辞める前にいろいろ試そう
教員という仕事は、つらい面がある一方で、給料の安定・福利厚生・退職金などの面では、世の中の多くの仕事より恵まれている部分があります。
だからこそ、もし辞めずに今のつらさを減らせるなら、それがいちばんいい。
せっかく手に入れた「教員」という職。手放すには惜しい条件も、きっとあるはずですから。
とくに原因が「一時的なもの」なら、辞める前に試せる手はあります。
- 管理職に業務量を相談する
- 分掌や部活動の負担を調整できないか確認する
- 異動希望を出す
- 校種変更を考える(小学校↔中学校、特別支援学校など)
- 体調がつらいなら、病休・休職を検討する
- 信頼できる人に、今の状況を話す
「教員を辞めない方がいいよ」という話ではありません。
ただ、辞める前に使える手を、一度ぜんぶ出してみようということです。
何も試さないまま勢いで辞めて、後悔するぐらいなら、全部試したうえで「やっぱりダメだ。辞めよう」と決心したほうがのちの納得感も変わってきますよ。
つらさの原因が「構造的なもの」なら、情報を集めよう
一方で、つらさの原因が「構造的なもの(自分がどう動いても、異動しても、何年たっても変わらなそうなもの)」であるなら、情報収集をはじめましょう。
- いくら工夫しても、根本的には解決しない気がする
- 5年後、10年後も同じ働き方をしている自分が、想像できない(想像したくない)
- 学校の外で、自分の経験を活かしてみたい
こう感じるなら、教員以外の選択肢に目を向けるのは、自然なことです。
まずは「どんな道があるのか」を知って、自分の可能性を探っていきましょう。
次の一歩
次の一歩として、いくつかのヒントを置いておきます。
気が向いたものから、ひとつだけで大丈夫です。
まず、休みましょう。
動くのは、回復してからで間に合いますよ。
「せっかく教員になったから、その強みを生かした道に進みたい」
そんなあなたは、教育業界に強い転職サービスをチェックして、どんな道があるか覗いてみるのがよいでしょう。
情報を手に入れるだけで「あ、教育って、教員以外でもできるんだ…!」と気付かされることでしょう。

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